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藤代泰三『キリスト教史』

大変勉強になった。著者の歴史的な見解を踏まえることで、教理の理解が深まることが多々あった。例えば三位一体説がどうしてそんなに問題になるのか、よくわかってなかったのだけど

キリストにおける神的なものと、父なる神における神性とが、どのような関係にあるのかについては教会内の見解には相違があった。キリストは神と同一視されうるのか、それとも神に従属しているのか。そしてもしキリストは神であるとの信仰に立つ場合、キリスト教徒は二神論に陥るのではないかとの疑問が起こった。しかし彼らはキリストは神であると告白しないではいられなかった。そしてキリストを神とする場合、創造者なる神とキリストの関係をどのように考えなければならないのか。さらに神とキリストと聖霊の関係はどのようになるのであろうか。 そしてキリストが人にして神であるという場合、この両者の結びつきはどのようなものなのであろうか。

「推しのことを神って呼ばずに居られない」問題、ということである。